星界の歌姫ユニコーン、天羽音みらんはヴァイオリニストでもある。
ソロのクラシックヴァイオリンで全国大会優勝。国際クラシックコンクールでの個人受賞歴も複数回あり。
幼少期より国内外でソロやオーケストラ(コンサートミストレス含む)など多くの舞台を経験し、国際式典でも複数回演奏。指導の資格も取得している。
・鳥の詩 - 天羽音みらん(cover)
5月30日、3D発表の節目のタイミングに合わせて発表。この楽曲は、家庭用ゲーム『AIR』・テレビアニメシリーズ『AIR』の主題歌。同作のファンから神曲と呼ばれている楽曲で、「リスナーの方からもカバーリクエストが多かった」と話す『鳥の詩』のカバー。
「とにかく透明感のある作品。大空に歌声が溶けていくようなイメージ。タイトル通り大空を飛んでいるイメージで、コーラスも自分で入れ美しい響きが出るように意識した。また、オリジナルのヴァイオリンアレンジを作って入れている。これは自分のカバー作品へのこだわり。本家の主題をベースにしつつ、オリジナル要素としてヴァイオリンのメロディを作っている」と解説してくれたこの作品は、まさにその解説通り、澄んだ空に響き渡るような、伸びやかで透明な歌声が印象的だ。また、歌声同様にヴァイオリンも透明感溢れる音色を放ち、楽曲の美しさをさらに強固なものにしているといえるだろう。
彼女の武器の魅力が、これでもかというほどに伝わる1作品になっていることは、間違いない。
・The Everlasting Guilty Crown - 天羽音みらん(Vocal & Violin cover)
デビュー1周年記念日に発表した作品『The Everlasting Guilty Crown』のカバー。テレビアニメ『ギルティクラウン』の後期オープニングテーマ楽曲だ。
なぜこの曲をカバーしたのかと尋ねてみると「デビュー前に初めて発表したカバー作品が『My Dearest』という楽曲で、これは同じアニメ『ギルティクラウン』の主題歌だった。デビュー時に発表した思い出のアニメの曲を1年越しに発表し、自分の1年間の変化を見せたかった」からだと話してくれた。
さらに「『My Dearest』のカバーを制作していた時は、ヴァイオリン演奏ができることを伏せていたためアレンジは入れられなかった。今回の『The Everlasting Guilty Crown』ではオリジナルアレンジのヴァイオリンを盛り込んでいる。また、『My Dearest』を発表した時は、“この作品を通して天羽音みらんの声が初めて世に出るんだ”という緊張もあり、まだ冒険すべき時ではないからとちょっとかしこまったような感じがあった。当時X上では姿しか出しておらず、この姿に対してみんなはどんな声を想像するんだろう…と思っていた。期待を裏切らない声で歌おうと色々と考えたりしていたので、今思うとリスナーに対して一枚壁があった。でもそれから一年たって、どんな声でも躊躇わずみせられるようになった。それは、一年間活動を行なってきて、自分の中でファンへの信頼が持てたから。いつもみらんず(リスナーさんの呼称)のみんなのあたたかい応援があるかげで、奇抜で型にはまらないパフォーマンスをしても受け入れて楽しんでくれる人がいる!という安心感がある。色々な引き出しをこれからもどんどんと出していこうかなと今は思える」と、この作品に際しての想いをたくさん明かす。
どこか荒廃的な雰囲気がありながらも、それはとても美しく響く。相反する雰囲気を両立させていく歌声は、もはや神秘的とすら言えるのではないだろうか。絶望の中の希望という楽曲の世界観とも抜群にマッチする歌、さらには楽曲に込められている感情をより鮮明にするようなヴァイオリンパートを聴いて、原曲の良さに改めて気が付くという人も多いのではないだろうか。
ちなみに彼女は「私の引き出しでお披露目していないものがまだあるので今後の楽しみにしていてください!3Dになったら今よりももっと、いろんな引き出しを見せられるかも」ともコメントをくれているので、期待して待っておきたいところだ。
・晩餐歌 - 天羽音みらん(Vocal & Violin cover)
「ストーリー性のある楽曲で、過去の歌ってみた作品の中でも一番抑揚が大きい。曲入りはかなりか細い感じから始まり、ラストに向けてどんどんと感情が溢れ出ている。表現に重きを置いた歌い方をした。これまでの歌ってみたと少し違う色をMV作品で残したかった」と振り返る1曲『晩餐歌』のカバー。
その言葉や「感情を声に乗せて伝えるのが上手だよね、と言って頂くことが多い」というコメントの通り、この作品での彼女の歌声は特に、感情がたっぷりと乗せられている。だんだんと昂っていくその想いとリンクするような、想いのこもったヴァイオリンの音色も相まって、最後には聴いている方の感情も爆発しそうになる。
そんな、誰かと共鳴する1作品。
先日発表があった通り3D化が決定している彼女。
「3Dになったら新しく始動予定の大きな企画があったり、これまで以上にファンの皆さんとの交流の場を増やしていけたりしたらいいな、と思っています。まだ言えないことが多いですが、これからもお知らせが盛りだくさんです。これまでやってこなかった新たな企画が動き出していたりして、これからもっと大きく成長していきたいけど、ファンとの距離は今までに以上に近づけていきたいと思っています。また、現在新衣装を鋭意製作中!こちらもお披露目をお楽しみに!」と、そんな3D化に際しての展望や想い、さらにその先の展開について話をしてくれた。
言葉はそれだけで終わりではなく「自分のやりたいことを自分が楽しみながら、世界中の方に音楽を届けてみんなのことも楽しませたい。自分が楽しんでいないと人を楽しませることはできない。これが活動の中での大きなテーマ!楽しさを世界中の人と共有するような、グローバルな活動をしていきたい」という風に続けている。
もちろんヴァイオリンについても語ってくれており、「ヴァイオリンって敷居が高い、自分とは触れ合う機会のない別世界のものと思っている方がまだまだ多いと思う。これまでヴァイオリンをメインにしっかりと音楽を極めてきた自分がバーチャルヴァイオリニストとして、もっと軽い気持ちでヴァイオリンを楽しんでいいんだよ!と伝えていきたい。こういう発信をするからには、ちゃんと自分自身の土台がなければ説得力がないと思っているからこそ、しっかりとヴァイオリンを学んできた。本当にヴァイオリンの可能性って無限大。ヴァイオリン=クラシックの楽器というイメージが強いが、実際は幅広いジャンルにおいて可能性のある楽器。クラシックだと奏法が限定されてしまう一面もあるが、実際はもっといろんな音が出せるし、様々なジャンルに溶け込むことができる。もちろんクラシックがだめ、嫌いという訳ではない。クラシックが高尚なもので、ポップスはそれに劣る、という考え方を払拭していきたい」と言葉にも熱がこもる。