羽ヶ町つまみは、仮想協演ユニットえにしんに所属する車系Vtuberである。

2022年7月14日にデビューし、雑談配信やゲーム配信を中心に歌に朗読にギターにと幅広い分野で活躍している。
「ルーフ」というナビゲーションユニットとの掛け合いによる進行も特徴的で、配信の新しい形としてデビュー以来注目を集め続けている。

彼女の魅力としてまず挙げたいのが「声」である。とにかく声色が豊富で、アニメ作品メインキャラ複数人のモノマネを一人で演じることもできてしまうほどである。その声色の豊富さが雑談、ゲーム配信、歌枠、朗読配信などのいたるところに活かされており、聞いていて全く飽きが来ない。
演技力も抜群だ。力強く安定した発声と繊細で豊かな表現力を兼ね備えており、朗読配信などではその心地良さについつい時間を忘れて聴き入ってしまう。

声の良さ活かした「歌声」もとても魅力的で、リスナーから特に高い支持を得ている。さらに、歌ってみた動画では自身でミックスや動画編集までこなしている。男女含めた多数キャラのボイスが元ネタとなっている音MAD作品を一人で「歌ってみた」している動画もあり、正に七色の声。その引き出しは底なしだ。

これほど「実力派」な部分が目立つと「気難しい職人肌のアーティストなのか?」と思う方もいるかもしれないが、彼女自身はその真逆の親しみやすさを持っている。中でも雑談配信やゲーム配信においてはとりわけ親しみやすい。常に軽妙なトークと大きな笑い声が響き、時には絶叫まで飛び交い、見ている側も笑いを禁じえない。
視聴者との距離も近く、コメントを良く拾ってくれるのもリスナーには嬉しいところだ。「一見さんお断り」の様な空気も配信全体に全く無いため、初見でも安心して入っていける。

まるでパレットの上に広がる絵の具のような多彩さを見せる羽ヶ町つまみ。声、ビジュアル、歌、演技、雑談、車の話題等など……。どれか一つでも気になる色があれば、ぜひ彼女の配信や作品を見に行って欲しい。きっといつのまにか、あなたの「愛車」として日常に欠かせないパートナーとなっているはずだ。



1. シェケナ!マツリズム【オリジナルソング】



漫才コンビアメリカザリガニとしても著名なVTuberアメザリひらいによるプロデュース作品。祭り囃子を聞いているかのような高揚感を煽るアップテンポでダンサブルなナンバー。Xのハッシュタグを利用したイベントである #まつりオンライン のテーマソングとして2023年にリリースされた。


創生のアクエリオンでもお馴染みのAKINO(bless4)を筆頭に超個性派ボーカリストが集うコラボとなっており、この曲でしか聞けない贅沢なアンサンブルを味わうことができる。羽ヶ町つまみは少し幼い感じの声色で歌い上げており、実力者揃いのメンバーの中でも埋もれない個性を見せている。個人での歌ってみた動画とは雰囲気が違う彼女の歌声にぜひ注目して欲しい。


楽曲全編を通してアッパーチューンとなっているが、オチサビでは一転して祭りの終わり際のような特有の哀愁が漂うのが印象的。このパートでは参加ボーカリストそれぞれの解釈や表現の個性が爆発しており、本作品最大の聞き所の一つとなっている。


〜参加者〜
▼ボーカル
bless4 ( AKINO / KANASA / AKASHI ): YouTube
キョンシーのCiちゃん: YouTube
舞鶴よかと: YouTube
羽ヶ町つまみ: YouTube

▼制作
作編曲MIX: ねっぴ :TikTok
作詞&ギター: 田中じゅんじろー :YouTube
動画: 404not :X(旧twitter)
イラスト: コンドウカナエ :HP

▼プロデューサー
アメザリひらい :YouTube


2. 3作品読んでいくよ!✨【朗読】 



「漢字が苦手」という彼女が、宮沢賢治の『注文の多い料理店』、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』、新見南吉の『手袋を買いに』と文学作品三作の朗読に挑戦した配信。


本人が「寝かせるつもりは無い」と豪語する通り、感情豊かで心地よいテンポの語り口が聞き手を飽きさせない。


また、幕間には「ついつい」1時間以上リスナーと雑談をしてしまうシーンもあり、喋りだすと止まらない彼女らしい一面も垣間見えている。そんなアクシデント(?)も良いスパイスになっており、3時間近い長丁場をあっという間に感じる配信だ。


3.車と恋する?のりかえ禁止!クリスマス編【ボイスドラマ】



ノベルゲーム風の画面で、羽ヶ町つまみとのクリスマスデートを楽しめるボイスドラマ作品。実際のゲームのように選択肢から行動を選び、場面転換しながら話が進んでいく流れとなっており、画面構成やSEなども含めかなり凝った作りとなっている。


シナリオは王道だが、所々に車Vtuberらしい要素や、彼女らしいセンスが散りばめられている。ゲーム内にあらわれる選択肢も彼女ならではの癖の強いものとなっており、動画内で選ばれなかった選択肢の展開もかなり気になるところ。


是非いつかこのシリーズをゲーム化して、実際にプレイできるようにして欲しい……そう願わずにはいられない、楽しくてハッピーな気持ちになれる作品である。




YouTube登録者数14000人を目指しているという彼女だが、今まで以上に色んなことに挑戦しながら、ガンガン面白いことをやっていきたいとのこと。中でも大好きな歌や演技を活かした活動に力を入れていきたいと楽しそうに話してくれた。


新たな歌作品や声劇作品を通し、また違った顔の彼女に会える時が待ち遠しい。ますます多彩さを増していく羽ヶ町つまみから、今後も目を離せない。