バーチャルメンタルシンガー、乙女雨☔。


2022年4月にデビュー。個人勢であり、事務所に所属せずに活動中。

動画もミックスもデザインも勉強し、自身ひとりで制作。デザインの学校へ通いデザインのバイトをしながら、メタバースで歌を届けている。


ネットとリアルをつなぐ雨の世界で心の病と生きる詩人、歌い手、声優。

ちなみに“バーチャルメンタルシンガー”というのは、自身の過去の経験などから、ファンの方のメンタルを癒やすような活動をしているために名乗っている。


活動のきっかけは、家にmeta quest 2があったこと。それによりVRChatを始め、今もメインの活動はVRChatでのライブ活動。

YouTubeではVRChatでのライブアーカイブ映像をメインに、歌ってみた、トーク動画、オリジナル楽曲などを発信している。(オリジナル曲はVRChatをテーマにしたものが多い)




・【オリジナル曲】「虹はキライ」乙女雨☔️



自身のキャラソンでもあるというオリジナル楽曲『虹はキライ』。プロフィールをテーマに制作した1曲で、“虹”という輝いているものと“雨”の対比をテーマにしている。曰く「ネガティブだけど前向きな楽曲」だ。


≪虹はキライだよ/それよりもふたり やまない雨の中で おとぎ話のつづきを 見ていよう≫と歌う歌詞の世界観はまさに、「ネガティブだけど前向きな楽曲」という自身の言葉がしっくりくる。そんな歌詞を、ポップで煌めくような、前進力の強いサウンドとキャッチーなメロディーライン、さらには明るく突き抜けていくような歌声で描くから、聴いていると元気をもらえる。


押しつけがましいわけではないそのパワーは、きっと心が沈みがちな人にも違和感なく作用していくことだろう。



・「愛してるなんていらない」歌って泣いて叫んでライブ出演しました #VRCレミニセンス



「メンタルに届ける、といった活動の中で感情が爆発してライブ中に泣いてしまうことも多い。『私だって辛いことがあったけど生きられている!というメッセージ/私がいるからね!!』ということを伝えたい」。


こちらは、そんな風に話すライブアーカイブ動画。歌声はもちろんのこと、ライブ演出や最初の煽りからしてみる者を引きこむ要素が満載で、一瞬で世界を切り替えさせられる。


1曲目にパフォーマンスするのは『ダーリンダンス/かいりきベア』。可愛らしい雰囲気のサウンド感の楽曲ながら、なんともロック色の強いパフォーマンスを響かせており、可愛らしさとカッコよさの独特のバランス、そして表現力の高さに驚かされる人も多いのではないだろうか。


続く『熱愛発覚中/椎名林檎』では楽曲の世界観に合わせた色気に加えて、何とも言えない狂気も感じさせる。


約30分強のライブの中で、様々な表情を見せながら、高いオリジナリティと強烈な吸引力を放つ彼女は、間違いなくライブパフォーマンス力の高いシンガーだといえるだろう。


・【オリジナル曲】おやすみVR / 乙女雨☔️ with 托 a.k.a. Tokky(prod. もり)



VR ラッパーの托 a.k.a. Tokkyさんと共作したというオリジナル楽曲『おやすみVR』。


初の作詞に挑戦した1曲でもあり、そこには「自身のメンヘラな部分をよりリアルに詰め込んだ。“メンヘラ肯定派”なので、『病んでも良くない?』というメッセージ性を込め制作した」という。


そんな同曲では、落ち着いたトーンのラップを心地よいトラックに乗せて届けてくれる。とはいえもちろんただ穏やかなだけの楽曲ではなく、ラップ中やサビのフックなどで時折がっつりと感情を込めたような声を響かせるから、やはり聴く者は感情を揺さぶられる。


絶妙な浮遊感の中毒性も抜群で、気が付けば何度も聴いているような1曲だ。




「これからもVRChatでのライブを頑張っていきたい。歌をメインに、現在勉強中のデザインや、ゲームの声優、詩人としても活動していきたい。作詞だけでなく作曲にも挑戦中!!YouTubeにも力を入れていきたい!」と、この先の目標をたくさん挙げてくれた彼女。


ライブパフォーマンスは間違いなく魅力的であり、これからも多くの人を引きこんでいくだろう。それに加えてデザイン力や言葉選び、さらには作曲のセンスなどもより洗練されていったら、もっともっとその存在が知れ渡っていくことは間違いない。


今、注目しておくべき存在の一人だといえるのではないだろうか。