
いつか天使になりたい悪魔。あかつき るきは、そんな印象的な言葉を掲げてバーチャルシーンを突き進むVsingerだ。2020年の活動開始からキャリアを積み重ね、2024年の年末からは活動頻度をさらに加速。マルチクリエイターとしての肩書も持ち、歌や作詞作曲はもとより、イラスト、Live2D、映像、デザインまでをすべて一人で完結させる。その多面的なアプローチで、独自の表現世界を構築中だ。
彼女が活動の核心において最も大切にしている軸、それは「ライブの生感」への徹底的なこだわりである。約1年で20本以上のライブステージに立ち続けるその姿勢を支えるのは、中性的でハスキーな唯一無二の歌声だ。ウィスパーからダーク、激しいがなりまでを自在に操る卓越した歌唱力。それがステージ上で放たれる圧倒的な熱量と融合する。その結果、彼女の音楽空間は、リスナーにとって圧倒的な没入感に浸れるエモーショナルな心の拠り所となっている。
今回は、彼女の歌唱力とクリエイティブへのこだわりが凝縮された、3つのコンテンツを軸に、その魅力へ迫る。
白椿 - あかつき るき【Official MV】
都会の夜に深く溺れていくような、その妖艶な熱に体ごと溶かされていくような世界。目まぐるしく展開していく音像のなかで、ボカロPとして昔から好きだったというにおに楽曲を依頼して生まれた「白椿」は、あかつき るきにとって大きな分岐点だ。
音楽で生きていく決意を込めた、思い入れの深い楽曲。
本人自身がそう語る通り、イントロの繊細なニュアンスから彼女の覚悟が滲む。中性的なハスキーボイスは、時に吐息のように優しく、時に刃のように鋭く形を変えていく。サビに向けて感情がムーディーに、かつ力強く広がっていく展開。胸を熱くさせるメロディラインを、嘘偽りのない言葉の解像度で歌い上げる。独自の距離感で、彼女の「体温」が直接脳内に注ぎ込まれる感覚だ。
【Live映像】罪と罰 - 悪魔の子 Cover【 #あかつきるき / #ReALival 】
息を呑むような静寂。1stワンマンライブのステージから切り取られた、魂の叫びがここにある。
10分に及ぶこの映像では、椎名林檎の「罪と罰」、そしてヒグチアイの「悪魔の子」の2曲が披露されている。その歌唱はどこまでも妖艶で、かつ力強い。最初に披露された「罪と罰」では、静まり返った会場に、地を laうようながなり声と、狂気を孕んだウィスパーが響き渡る。その瞬間、空気が歪んだ。
続く「悪魔の子」の冒頭では、楽器の音を一切排除した完全なアカペラを披露。リハーサルでの思いつきから急遽取り入れたというこだわりの演出だ。中盤から激しさを増すビート。バーチャルアーティストとしての品格を保ちながらも、剥き出しの感情がステージを支配していく。会場の熱気とシンクロする圧倒的な実在感。時間が一瞬で過ぎ去る、圧倒的な没入感がここにある。
1×1=∞ - HIBALUCI【Official MV】
同じ個人勢Vsingerとして前線をひた走る百瀬ヒバナとのユニット『HIBALUCI』。二人の孤高の存在が共作したのが、この「1×1=∞」だ。
本楽曲では百瀬ヒバナが作詞を、あかつき るき自身が作曲を担当。どこまでも高く突き抜けていく曲調と、鋭く疾走するギターサウンドがリスナーの衝動を突き動かす。そこに重なる歌声のコントラスト。お互いを高め合い、凌ぎを削るようなスリリングなボーカルワークから目が離せない。
互いを高め合う思いを込めて作り上げられた、尖った音楽性と鋭利な世界観。その熱量が、読者の日常を一瞬で塗り替える。
これまでに3回のワンマンライブを成功させてきたあかつき るき。直近の3回目ではアコースティック編成とARを融合させたステージを展開したが、次のステップとして生演奏によるライブの実現を目指している。現在は東京での公演が中心となっている活動の幅を広げ、将来的には他地域でのライブ開催も増やしていく方針だ。
また、楽曲制作への意欲もさらに高めており、リリーススピードの向上とともに作詞作曲スキルの研鑽に励んでいる。今年中には自身のボーカロイドのリリースも予定されており、今後はそのボーカロイドとのコラボレーション展開も視野に入れている。
ゆくゆくはもっと生感のある生演奏でのライブを届けたい、そして自身のボーカロイドとのコラボレーションも実現させたいという確かな目標を掲げている彼女。一歩ずつ理想を形にしていくその挑戦の行方に、引き続き注目していきたい。
【ライブ情報】
・Rock on V Summer Fes
2026年8月29日(土) 会場:神奈川県川崎市某所
https://www.zan-live.com/ja/live/detail/10789










