夏の終わり、夕日の向こうから突如現れた謎の男、夕暮坂灯歌（ゆうぐれざかとうか）。

歌うことが好きで、YouTubeではカバー動画やゲーム配信、雑談配信などを行っている。

また、ソロだけでなく、神咲奏とのユニット『tWhite／トワイト』でも活動中。

・ダウナーウィッチ - Covered by 夕暮坂 灯歌

「負の感情多めの楽曲が結構好みだったりするので、初めて聴いたときに『これだ！』と直感して1周年のタイミングで投稿した」という楽曲『ダウナーウィッチ』。

同作に対しては、「メロディに乗せた感情表現を行う際には、『演技』まで行ってしまうとニュアンスが崩れてしまう。なので、音楽表現の中での声色や息遣いを積み重ねていった。ファンの方にはもちろん、いろいろな人にも聴いてもらえたのがとても嬉しかった」とも話してくれた。

実際この作品では、特にその表現力の巧みさが光っているといえるだろう。歌声の色気が抜群なのはもちろんのこと、それ以上に、ちょっとした息遣いや音の入り方・消え方の質感など、とても細かいところまで丁寧にコントロールして表現を創り出しているのが印象的だ。

それゆえ、聴いているとすぐに楽曲の世界観に引き込まれて、余計な考え事などもしばらくの間忘れることが出来るだろう。

・Booo! - Covered by 夕暮坂 灯歌

原曲は女の子視点の楽曲である、『Booo!』のカバー動画。可愛らしい女子感の溢れる同曲を、恋人に向けたいじらしい感情をインプットして歌った作品だ。

「いままでの楽曲はかっこいい系の楽曲が多かったが、可愛らしい雰囲気の表現にも取り組んで見たのがこの楽曲。『お前らこういうの好きなんだろ？』的な感じ」との言葉通り、声自体はかっこいいものの（セリフパートは愛らしい）、歌声に込められた表情や映像に使われている表情などにおいては、可愛らしさが爆発している。

ファンの方も普段の雰囲気とのギャップにかなり驚かれたそうだ。

「特にセリフパートには黄色い声援もいただけたので、やってみてよかった。今後も“たまには”こういうのを投稿しようかなと検討中」とのことなので、こういうのが好きな方も楽しみに待っていていただきたい。

神咲奏とのユニット『tWhite』でカバーした楽曲『劣等上等』。もともと神咲奏とは友人で、Vtuberとしての活動を始めるキッカケになった人物でもある。「神咲奏と歌いたい」というのがVtuberを初めた理由だった。

そんな二人が歌うこの楽曲『劣等上等』は、ハードなエレクトロニックダンスミュージックでラップパートもあるなど、かなり挑戦的・攻撃的な楽曲だ。テンポも早く、決して簡単に歌える楽曲ではないだろう。

実際、「難しさもかなり感じた」というが、「完成テイクは限界まで突き詰めた末にできた、かなり満足のいく出来」に仕上がっている。

クールで切れ味の鋭い、どこかやんちゃな二人のそれぞれのカッコよさが、サウンドの攻撃性とリンクして、暴力的なまでに飛び込んでくる1曲だといえるだろう。カッコイイ二人に酔いしれたい人にお勧めしたい。

ちなみにユニットに関しては、「本人としてはもっと精力的にやっていきたいと思っている」とのことなので、ユニットのファンの方も期待して良さそうだ。

また、現在の一番の目標は「3Dモデルでのライブ」とのことなので、そちらも合わせて楽しみに待っておこう。