2021年11月に始動した、様々な物語を巡るVtuberプロジェクト『VERSEⁿ』に所属するボーカリスト、アルバ・セラ。
ストイックで人付き合いがあまり得意ではない性格だが、他者を想いやる心を持ち、可愛らしい少女の一面をのぞかせることも。
どこまでも突き抜けていくような爆発力がありながら、心に触れる柔らかさも覚える。
・エゴイスト | アルバ・セラ【OFFICIAL VIDEO】
「アルバ・セラのキャラクターや、これまでに発表してきた楽曲の、何かを求めていたり答えが見えなかったりする状態を踏まえて、もう少しパーソナルな視点で、本人の心境や状況を描いてみました」という1曲だ。
「誰もが個人的な正義という不確かな答えを、人と繋がる為に信じ生きていると同時に、それは誰かの為になるということなのか」。そんな風に自問自答している、自身の葛藤を表した内容。
その葛藤は、リリックだけではなく、時に消え入りそうなほどに辛そうで、時に感情が爆発したように突き抜けていく歌声にも強く反映されている。抑揚のあるサウンド感も相まって、楽曲に込められた感情やメッセージに、ぐっと引き込まれるだろう。
・モノドラマ | アルバ・セラ【OFFICIAL VIDEO】
同じく1st EP『Ego』収録曲『モノドラマ』。
そんなストーリーをテーマに描き上げた1曲で、作詞・作曲・編曲を担当した南雲ゆうき氏曰く「昨今のトレンドのポップミュージックを参考にしつつ自分なりのサウンドに落としこんでみました」という、重いビートに和楽器が絡む、少し不穏なサウンド感が印象に残る。
それはこの楽曲で描かれている黒い感情と強く結びつき、サウンドと歌声、そしてもちろん歌詞と合わせて、全体で作品の世界観を創出する。この楽曲もまた、聴いているうちにどんどんとその世界観に引き込まれていく1曲だといえるだろう。
・Bloom | アルバ・セラ【OFFICIAL VIDEO】
こちらは1st EP『Ego』の1曲目に収録されている楽曲『Bloom』。
夢や憧れを追い続けるのは辛いことだ。不安や劣等感に押し潰されそうになることもある。全てを諦めることでそこから解放されると分かっていても、それでも自分を信じ抜く決心をする。
そんなテーマを描く同曲には、疾走感溢れる力強いバンドサウンドを主体に、シンセや打ち込みのドラムなどを取り込み、楽曲内で様々な表情が見えるようなアレンジが施されている。
「ドラムは佐藤栄太郎さん(indigo la End)、ヴァイオリンでは杏さんにご参加いただき、とても華やかな楽曲になったと思います」とも話す表情豊かなサウンド感の中で、≪手放せば救われるのかな≫と歌いながらも、≪揺らいだ陽炎 まだ追いかける 明日を求め歩く ここで静かに咲く≫と、歩み続けていく意思を見せるのだ。
誰もが共感できる弱さと強さの両面に、惹きつけられる。
彼女の歌、そして創り上げていく楽曲の世界観には、たくさんの人を引き込んでいく力がある。人を惹きつける魅力がある。
是非この機会に、TwitterのフォローやYouTubeのチャンネル登録をして、この先もおいかけていっていただきたいアーティストの一人だ。
【リリース情報】
2022.8.10 digital release
1st EP『Ego』
気鋭のインターネットコンポーザーから最前線のライブシーンで活躍するバンドマンまでジャンルレスな作曲者陣による楽曲たちを収録。
彼女のもつ圧倒的な歌唱力、表現力により1枚のコンセプチュアルな作品となった。